効率化したい社長 効率化したくない社員

ずいぶん昔のこと、私が関与したある製造業のクライアントでは、年々業績は向上していたものの、内部統制や決算処理が複雑化し、コストの増加とリソースの浪費が問題になっていました。さらに問題だったのは、複雑化しててもお構いなしという空気が漂っていたことです。

具体的な課題としては、稚拙なシステムの再構築により、基幹(物流)システムと会計システムが連携できていなかったこと、同じ作業にいくつもの承認を経る必要がある一方、入出荷のキモとなる部分に全く統制が置かれていなかったこと、営業、開発、製造、物流間のコミュニケーションがとれていなかったこと、各部署のシステムが独立開発されておりお互い連携していなかったこと、および経理システムがあるにも関わらず多くを手作業による決算処理で賄っていたこと等が挙げられます。

そこで私は、

①まず業務フロー全体を見直し(というかそれがなかったので、ヒアリングで大まかなフローを作成し)

②一つのビジネスに関与する全ての部門が同じ方向を向けるよう、情報伝達の仕組みを作り

③お互い独立していた営業システム、加工システム、物流システムを会計システムと自動連携させ(全システムを再開発するコストはなかったので)

④決算処理から手作業を極力なくす(担当者毎のエクセル使用も極力廃止)

というソリューションを提示し、社長に報告。全て納得いただいた上でこれを実行に移したわけですが、①、②までは協力的な社員の皆さまが、③の段階で猛反発、理由は慣れ親しんだシステムとマニュアルを少しでも変えるのに抵抗があるとのこと。。。

いやいや、システム間を自動連携させるだけなので、基本的に各部署のシステムは変わりませんよと説明すると、部課長クラスは納得するものの、担当者クラスでまたひと悶着という具合に一向に作業が進まない状況が続きました。

しかし、そうした抵抗勢力との融和を図り、多くの連携を成し遂げた結果、いままで在庫管理や決算処理に要していた時間(というか手間)を半減し、部門間のデータをクラウドで一元化することに成功しました。

結果、一番喜んだのは、抵抗勢力と化していた現場の皆さまで、社長は業務効率化そのものより、現場社員の喜ぶ姿を見て私に仕事を依頼したことに満足されていたようです。

こうした経験はコンサルティングをしていると常々遭遇することではありますが、実際に現場の変化を見ることが出来るのは私にとってこの上ない喜びです。

いまこの文章を読まれている上場準備中の企業や、さらなる成長を目指す経営者の皆様も、同様の課題に直面しているのではないでしょうか。ガバナンスと業務効率化の両立を図るための具体的なステップをご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

私たちシーエフオーズが、貴社のビジネスを次のステージへと導きます。

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